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臨床試験実施機関・契約社員・30代後半・女性

この機関は、臨床試験と同時に食品試験を被験者の協力を得て実施しています。特に、食品試験を実施するチーム内の実態について記載します。食品と言っても食べ物に限定せず、サプリメントやそれに準ずるドリンクなども対象とします。

 

一体何が問題であるかというと、被験者に対して協力を得ているという考え方よりも、参加費や報酬を払って「被験者を飼っている」という考え方が非常に強いことです。被験者が各試験に参加するためには、事前に試験に適応できるか、それぞれ検査が必要となります。身長・体重測定、血液検査など基本的な内容から医師の問診もあります。

検査結果が試験を受けることに適していない場合は、試験継続不可能として参加費のみ支払います。報酬は試験を最後まで続行できた被験者に支払います。事前検査では問題ないのですが、続行できる被験者に対して注意が必要となることが解りました。

 

試験を続行するということは、サプリメントなどの効果が表れているか、続行している被験者に何らかの異変が起きていないかを定期的に確認することが必要です。被験者には渡したサプリメントなどは全て使用してほしいというのが当然なのですが、サプリメントの形状やその入れ物によっては被験者に取り出しにくい、使用しづらいものもあります。

それは、飲み残しなどの原因に繋がります。また、被験者は日誌を書かなければならないのですが、書き忘れ、定期健診時の持参を忘れる、紛失などのケースもあります。飲み忘れ、飲み残しなどはチーム内で全てチェックします。

 

 

袋に1回分ずつ何粒かサプリメントを入れているのであれば、飲んだ分の袋は定期健診時に持参してもらい、社内でその袋を1つずつ目視で確認します。1粒でも残っていればそれはカウントされます。そしてデータとして入力して管理するのですが、本当に1粒残っているとします。すると、試験としては100%被験者が服用して得られた正しい結果が求められていますが、1粒でも欠ければ100%にはなりません。ですから、データとしては100未満のパーセンテージになるはずですが、チーム内で一番上にあたる者はデータ入力者にある提案を持ちかけてきます。

 

それは、サプリメントを製造している会社側で何らかのトラブルが生じ、その袋に限り1粒多く入ってしまったのではないか、それならば被験者は全て服用したことになるので100%と入力し直すという内容です。例えそのようなトラブルが生じたとしても証拠が何もありませんから100%とするのは明らかに間違っています。しかし、飲み残したという証拠もないと言うことになるのです。実際にその袋から服用していた被験者に問い合わせてみると、常に1粒だけ残ることが多く、取り出しにくかったので飲み忘れたと思うということでした。これだけではありません。前述にある日誌にしても、実際1枚だけ持参し忘れた被験者がいて、紛失したのか忘れただけで次回は持参できるのか解らないことがありました。

被験者が帰宅した後、本来ならば探してもらい、紛失したようであればその分だけ記入しなおしてもらうはずですが、このことを知った上司は躊躇いなくその分はスタッフが作成するよう指示を出してきます。

 

これは偽造になります。

 

字はその被験者に似せるようにという指示まであります。後日、その被験者は家にあった日誌を持参して来ました。結果としては偽造することなど無かったのですが、このような実態は大変恐ろしいことです。最も罪なのは被験者が試験開始直後、即ちサプリメント摂取直後から体調を崩し、1ヶ月以上にわたり体調不良が続きました。

病院で細かく検査しなかったため真相は不明ですが、サプリメントが疑わしければその事実は残しておくことが必要です。しかし、被験者自身の体調管理が良くないか他の原因によるものではないかと理由づけ、試験を異常なしとして続行していました。

 

体調が良くなく、サプリメントが疑わしい場合、無理に続行することはなく、むしろ中断して症状が改善されればそれが証拠となる可能性があります。しかし、そのような意見は余計な発言として捉えられ、中断することはありませんでした。これらのように数々の行いが被験者を飼っているという概念を露わにしているように思えます。

 

言い訳から出されるデータ、文書の偽造、被験者の体調が悪ければ試験内容と無縁にしてしまう、このようなことを繰り返すのであれば、検査や試験の実施そのものが全て不必要です。

そのための準備も、資料も何もかも無駄です。試験を依頼した企業に対しても嘘の報告をすることになるので、商品として世に出回ってから種々の不具合に気付く事態を招くようであれば遅すぎるのです。被験者の方がこのような実態に触れることは難しいと思いますが、少しでも疑問を持った場合、また体調を崩された場合は、勇気を出して試験を中断することをおすすめします。